Oculus Quest1からOculus Quest2にセーブデータを移行する

2020年10月15日

Oculusはセーブデータ移行方法を提供していません。しかしながら、Androidベースであるため OSのバックアップリストア機能を使えば、機種間でセーブデータを移行できます。この記事ではSideQuestでAndroidの機能を呼び出して、セーブデータを移行する方法を紹介します。

事前準備

SideQuestのインストールおよび初期設定が必要です。まずこちらを済ませてください。

初期設定が済んだら、Oculus Quest1とOculus Quest2の両方で接続ができる(左上の接続ステータスが緑になる)ことを確認しておきます。また、Oculus Quest側で何かアプリを起動中の場合は終了しておきます。

セーブデータのバックアップ

まず、移行元のOculus Quest1をPCと接続しておきます。Oculus Quest2は同時に接続しないでください。

アプリ管理メニューの呼び出し

バックアップ処理はアプリ管理メニューから呼び出します。アプリ管理メニューはウィンドウ右上のアイコンが並んでいるところから、ドロワーのアイコンを選びます。

アイコンを選ぶと以下のような画面になります。

ここにはインストールされているアプリの一覧が表示されます。アプリのタイトルではなくIDで表示されているのでわかりにくいですが、タイトル名に関連したIDが振られているのでなんとなくはわかるのではないかと思います。

バックアップの実行

セーブデータをバックアップします。バックアップ方法にはすべてのセーブデータを「一括でバックアップ」する方法と「個別にバックアップ」する方法があります。

一括バックアップを選んでも、バックアップ・リストアの対象を選べるため、一括バックアップの方が操作はシンプルですが、一括バックアップはセーブデータだけでなくアプリプログラム本体も含めて転送するためやや時間がかかります。

手順はやや複雑になりますが、転送速度の遅い付属のUSB 2.0ケーブルを使う場合には転送量が少ない個別バックアップの方がお勧めです。(個別にバックアップを取ってもリストアを一括ですることもできます。

a) 個別バックアップ

バックアップしたいアプリを見つけたら、右側の歯車アイコンを選びます。選ぶと以下のようなウィンドウが表示されるので、BACKUP GAMEDATA を選んでバックアップを実行します。

バックアップを実行すると、バックグラウンドでOculus QuestからPCへのファイル転送が開始されます。

この時、以下のようにウィンドウの下側に「Starting app data backup…」のログが、右上のタスクステータス部分には未完了のタスク数(下の例では1)が表示されます。

完了を待たずに他のアプリのセーブデータをバックアップできますので、他のバックアップしたいアプリについても同様の操作を行ってください。

b) 一括バックアップ

(個別バックアップを選んだ場合はスキップ)

一括でバックアップするメニューを呼び出すため、BACKUP/RESTORE ALLを選びます。

すると、以下のようなウィンドウが表示されます。

右側のスイッチを選ぶと、スイッチの色が変わりそのアプリがバックアップ対象になります。

SELECT ALL を選べば、インストールされている全てのアプリがバックアップ対象になります。

ウィンドウをスクロールし、バックアップしたいアプリの選択が終わったら、RUN BACKUP を選んでバックアップを実行します。

バックアップを実行すると、バックグラウンドでOculus QuestからPCへのファイル転送が開始されます。

この時、以下のようにウィンドウの下側に「Backing up all the selected apps. Check the Tasks screen for more information.」のログが、右上のタスクステータス部分には未完了のタスク数が表示されます。

バックアップの完了を待つ

タイトルバー右側に数字が表示されている間はバックアップ処理が継続中です。この表示が消えるまで気長に待ってください。

この数字をクリックすると詳しい処理の進行状況を見ることができます。

バックアップしたセーブデータの復元

バックアップのタスクがすべて完了したら、Oculus Quest1からUSBケーブルを引き抜き、Oculus Quest2に接続しなおします。

一括復元

復元は一括で行うのでBACKUP/RESTORE ALLを選びます。

初期状態ではバックアップモード(Backup Everything)になっているので、CHANGE TO RESTORE を選んで復元モード(Restore Everything)に切り替えます。

切り替えるとPC上にバックアップされているデータが一覧に表示されます。右側のRestoreスイッチを選んで緑色にすると復元対象になります。

個別に復元対象を選んでもよいですが、「SELECT ALL」を選んで全て復元対象にした上で、個別に不要なものを省くのが手っ取り早いです。

復元対象を選べたら、RUN RESTORE を選びます。

復元の完了を待つ

バックアップの場合と同様に右上の数字が消えるのを待ちます。

これでセーブデータの移行は完了です。

高度な使い方

バックアップ済みデータの管理

バックアップ済みデータを管理するには、個別バックアップの手順で開けるアプリの固有メニューを使います。

バックアップデータの履歴と復元対象の選択

同じアプリを対象にしてバックアップ操作を複数回行うと、そのたびに違うバックアップデータが作成され、PCに保存されます。保存されたバックアップデータはバックアップした日時で管理されます。

これらバックアップされたデータは「BACKUP GAME DATA」ボタンの下側に一覧として表示されます。一括復元の場合は最新のものが自動的に選ばれますが、この画面から選ぶと過去の世代のバックアップを選んで復元することができます。(復元は確認されず即実行されるため気を付けてください)

特定のバックアップデータを削除する

同じ画面の「OPEN BAKCUPS」を選ぶとバックアップデータが保存されたディレクトリをエクスプローラで開けます。この画面から日付を頼りにデータを削除してください。

最後に

Oculus Questの世代間でセーブデータを移行する方法を紹介しました。本来はAndroidやiPhoneのようにアカウントを通じてデータを引き継げるべきですが、今はそうなっていません。Oculus Quest2の発売はFacebookアカウント関連でかなりドタバタしましたが、今後こういったサービスの強化に期待したいところです。

そして、SideQuestの便利さを改めて実感しました。他に色々な機能がありますので、インストール方法だけでなく機能説明についても一通り見てもらうとよいのではないかと思います。

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