こんなに違うOculus Rift/HTC VIVE/PlayStationVRの製品構成と値段

2016年12月16日

Oculus Rift/HTC VIVE/PlayStationVRはそれぞれメインのパッケージに同梱されている機材や、オプションの内容が異なります。購入を検討する際にはこの違いを理解することが必要です。

比較表

以下が比較表です。

Oculus Rift HTC Vive PlayStationVR
VR HMD
本体
oculus-small
+
oculus-touchoculus-sensor-small (50,000円)
vive-small (84,110円) ps-vr-with-camera(48,578円)
トラッキング
センサー
(1つ目)
モーション
コントローラ
 ps-move(10,756円)
※2個合計
トラッキング
センサー
(2つ目
ルームスケール用)
 (ルームスケール非対応)
トラッキング
センサー
(3つ目)
oculus-sensor-small(7,800円) base_station($134.99)
※基本的には不要

VR HMD本体について

頭にかぶって使用するヘッドマウントディスプレイ本体です。VRの核となる機材で、VRの映像をレンズに投影して仮想空間を作り出します。また、頭の位置や向きをトラッキングセンサーに伝えて、仮想空間の中でどの位置にいるのかを知らせる役目もあります。

ヘッドマウントディスプレイはそれぞれスペックが異なります。

トラッキングセンサーについて

ヘッドマウントディスプレイやモーションコントローラの位置を検出するために別途設置するカメラのような機材です。コントローラ込みで広い空間の位置検出を行うには最低二つのセンサーが必要になります。

それぞれ位置の検出するための手法が異なり、精度や検出範囲に差があります。HTC VIVEが一番設置が簡単で制度が良いです。

PlayStationVRは複数センサーをサポートしておらず、位置トラッキングの範囲は狭めになっています。

ルームスケールVR

2mx2mのような広い範囲の位置トラッキングが行えるVRシステムのことを、一般にルームスケールVRと呼びます。ルームスケールではないVRではその場からほとんど動かず、体を傾けたりする程度ですが、ルームスケールのVRは、ヘッドマウントディスプレイを付けながら周囲を歩き回ったりすることで、VR空間の中を移動できるような体験ができます。

モーションコントローラについて

VRでの操作方法として従来のゲームコントローラ(XboxやPlayStationなど)もサポートされますが、これは表示がVRになるだけで、没入感は低いです。モーションコントローラは、自分の手がVR空間に存在するかのような直観的な操作を提供します。

モーションコントローラはHTC VIVEが今まで先頭を切っていましたが、後発のOculus Touchは完成度も高く、ほぼ完全な上位互換を提供します。

PlayStationVR用のPS MOVEはPlayStaion3用のコントローラの流用であり、制度や没入感もそれなりです。対応アプリケーションも少ない状況で今一つかもしれません。

追加のトラッキングセンサーについて

Oculus Riftでは、ルームスケールでの位置トラッキングを行うには3つのトラッキングセンサーを利用することが推奨されています。Oculus Rift本体には1つトラッキングセンサーが付属し、追加のモーションコントローラであるOculus Touchには、2つ目のコントローラが付属します。狭い範囲であればこれで歩き回ることも十分可能ですが、広い範囲のトラッキングを精度良く行うには3つ目の単品売りのトラッキングセンサーが必要になります。3つ目のセンサーは特に後ろを向くような場合において効果を発揮します。

必要なものがすべて同梱されているのはHTC VIVEだけ

HTC VIVEには二つのトラッキングセンサーやモーションコントローラなど、ルームスケールVRに必要なもの全てが初めからセットになっています。その分価格も高めです。

Oculus Riftはモーションコントローラをオプションで購入し、広い範囲でのルームスケールを体験するにはさらに追加のトラッキングセンサーが必要になります。定価で見ると、最終的な合計価格はOculus Riftの方が高いです。

しかしながら、Oculus Riftが高いのはOculusの公式ショップの為替レートが高めに設定されているせいで、それ以外の公式販売業者から購入すれば、HTC VIVEよりも安くなります。HTC VIVEも割引で買う方法があるので、最終的に両者は同じぐらいになります。

なので、製品構成と価格、という面では突き詰めれば、最終的には同等であり、Oculusの方が少額から始められるというメリットはあります。

※2017年3月・7月にOculus Riftの値下げが発表されました。8月にHTC VIVEも値下げされましたがOculus Riftが圧倒的に安くなりました。

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