Airtoneプレイレビュー: 純国産の正統派エアーリズムアクション

2017年6月10日

HTC VIVE/Oculus Touch対応のVRリズムアクションAirtone(エアトーン)正式版についてのプレイレビューです。家庭用ゲーム機やアーケード筐体向け国産音ゲーの流れを受け継ぐ作りになっています。

VRコンテンツとしてのコストパフォーマンスではSoundboxingがオススメですが、純粋な音ゲーとしての完成度はAirtoneの方が高い、というのが率直な印象です。

どんなゲーム?

色鮮やかな空間を飛び回りながら、前方から現れるマーカーをタッチしていく純国産の音ゲーです。

マーカーの色は黄・緑・ピンクの3種類で、それぞれ

  • 黄のときはコントローラをマーカーに向かって、タイミング良く振る
  • 緑のときはコントローラをマーカーに向けながら、タイミング良くトリガーボタンを押す
  • ピンクのときはコントローラをマーカーに向けながら、一定時間トリガーボタンを押しっぱなしにする

のようなアクションを取る必要があります。字で書くと結構単純なように見えますが、これを両手でやるのは結構大変です。

類似ゲームとの違いは?

よくあるVRのリズムアクションでできる操作は、マーカーをタッチするだけであることが多いですが、Airtoneはコントローラのボタン(トリガー)を織り交ぜて使います。

そのため、複雑な曲の難易度はかなり高いです。両腕を違う方向に動かしながら、片方だけトリガボタンを押すのはコツが必要で、一般的な音ゲーになれていないとすんなりとはクリアできないでしょう。

そして、マーカーは5本のレールに載ってやってきます。このレール自体の位置も固定されておらず、プレイヤーの周囲を交差しながら360度縦横無尽にうねります。

マーカをタッチするには、プレイヤー自身もこの「うねり」に沿って手を動かしていく必要があるため、手をどう交差させるかなどの戦略も必要になってきます。

また、他のVRのリズムアクションと違って、簡単なストーリーやしゃべるマスコットキャラクターみたいなものもあります。
国産だけあって、このあたりのテイストは凄く日本っぽくなっており、メニューやボイスも全て日本語対応しています。

マスコットキャラクター
マスコットキャラクター

プレイヤーはこの女の子ネオンの相棒のロボットになります。ゲームはネオンの部屋のパートと曲をプレイするパートに分かれており、曲をプレイすると「リズム」がたまり、一定以上貯まると、部屋を装飾するアイテムが増えて行ったりもします。

譜面はどこから入手する?どんな雰囲気の曲が多い?

Airtoneでは25曲の楽曲とそれぞれ3つの難易度の計75曲分の譜面が付属しています。初めはプレイできる譜面は限られていますが、プレイの成績に従って「リズム」が貯まっていき、そのたまり具合によって譜面が増えて行きます。

後日、追加曲をダウンロードコンテンツとして有料販売する予定もあるとのことです。

airtone曲選択
airtone曲選択

曲調はラウンジ系やEDM寄りのものが多く、たまにバラードもあります。

類似ゲームとの譜面の扱いの比較

Soundboxingでは別プレイヤーが作成した譜面で遊ぶことが前提でした。またAudioShieldでは自分の持っている楽曲などから譜面を自動生成していました。つまりゲームソフトには楽曲や譜面は付属しておらず、プレイヤー自身が探す必要がありました。

Airtoneでは前述の通り、楽曲がはじめから付属しています。そのため、プレイヤー自身が好きな譜面を増やすことはできませんが、その反面ステージの品質や難易度にばらつきがなく、ゲームとしての品質がはじめから保証されていると言えます。

安定性

βテスト期間を経てリリースされているため、私の環境ではトラブルはありませんでしたが、発売日近辺では、一定数問題を報告しているユーザが存在するようです。

購入方法

公式にはSteamはVIVE用、Oculus StoreはOculus用となっています。

発売時点においては、Steam版の方がOculus Storeより少しだけ安かったので、返品覚悟でSteam版を購入(プレイ時間が二時間以内かつ購入から14日以内であれば返品可能)したところSteam版でもOculus Riftで問題なく動作しました。きちんとOculus Touchを認識しており、親指のタッチもゲーム内の手に反映されていました。

しかしながら、常にOpenVR(SteamVR用の仕組み)を経由して動作しており、Asynchronous Spacewarpは効いていないようでしたのでOculusネイティブの動作ではありません。その点は注意が必要です。

Steam

Oculus

Airtone 2490円

操作性

タッチ系コントローラが必要ですが、特に操作自体は難しくはなく認識精度も問題はありません。

他のVRリズムアクションでは、マーカーやマーカーに作用する「何か」を直接触る必要がありますが、Airtoneでは大体の方向が合っていてればよい判定になっています。

そのため、狭い部屋や着席でも問題なくプレイできます。このあたりも国産と言うことで、日本の住環境を配慮して作られているようです。

マーカーを直接触らない分プレイ感が気になるところですが、マーカにヒットしたときの音や振動がちゃんと溶け込んでいて、フィードバックは割と自然です。少し近いゲーム性のAudioBeatsよりも気持ちよくプレイできます。

とはいえ、VRとしての気持ちよさは、浮遊感や疾走感の方を重視していて、自分の体の動きが直接仮想空間に反映される気持ちよさは弱めになっています。私はまだ周囲を見渡すほどゲーム中に余裕を持てないため、このあたりはSoundboxingの方が好みです。

他には、曲を選び直すたびに選択メニューをキャンセルしてアバターの居る部屋に戻されるのが若干煩わしいですが、これは今後改善されると期待します。

酔いやすさ

空を飛びながらマーカーが迫ってくる演出上、長時間プレイすると若干の酔いを感じます。

ただ、景色は遠くが表示されるのみで急激な旋回も無く、VR酔いに十分配慮されたゲームデザインになっていますので、そこまで意識する必要は無いでしょう。

最後に

日本語に対応していて家庭用ゲーム機っぽい雰囲気のVR対応ゲームは今もあまり数は多くありません。PlayStationVRでVRに興味をもってPC VRに手を出したけど何を買おうか、となっている人には選択肢に入ってくるタイトルでしょう。

とはいえ、音ゲーとしてはSoundboxingの方が敷居が低くてコストパフォーマンスも高く、ルームスケールVRの良さもより引き出せているため、もう少し値段が安ければ、、、というのが正直なところです。

一方でSoundboxingの用なタイトルでは物足りない、本格的な「音ゲー」がやりたいんだ、という人にはお勧めできるタイトルです。私もハマっていて楽曲をコンプするまでしばらくSoundboxingはお休みになりそうです。