Oculusのガーディアン境界を後から調整する方法
Oculus Riftのガーディアン境界を後から調整するGuardian Boundary Editorの概要と使い方を紹介します。
ガーディアン境界とは
VRヘッドマウントディスプレイを装着すると外界から遮断され、視界はVR空間のみになりますから、のめり込むと現実世界にあるベッドやソファなどの障害物にぶつかってしまいます。これを避けるために、VR空間内に現実世界の安全プレイエリアを示す壁がガーディアン境界です。SteamVRにはシャペロン境界と呼ばれる同等の機能があります。
壁を表示する以外にも床にだけ境界を表示することもできます。この設定は Touch右コントローラのOボタンを押したメニューから変更することができます。
ガーディアン境界の位置は後から変更できない?
Touchの初期セットアップ時に Touchコントローラを振りかざして境界をマークしたと思います。この境界の位置そのものは通常初期セットアップをやり直さないと設定できません。初期セットアップは他にもセンサー位置のキャリブレーション等もありますから、この設定をやり直すのは煩雑です。
この煩雑さを回避しつつ、平面図で境界位置を微調整するツールがGuardian Boundary Editorです。
Guardian Boundary Editorの主な機能
以下が主な機能です。
- ガーディアン境界を構成する点をそれぞれ個別に移動する機能
- 個別の点を線として整列する機能
- ガーディアン境界のエクスポートとインポート
紹介映像があるのでこちらを見た方が使い方がよく分かります。
初期セットアップ時には Touchコントローラで境界を設定するので、設定された境界はギザギザになって気持ち悪いですが、Guardian Boundary Editorを使えば、ガーディアン境界を直線にでき見た目もスッキリさせることができます。
また Riftを頻繁に別の場所で使う場合は、エクスポート・インポート機能を使って場所ごとの設定を切り替えることもできます。
使い方
GuardianBoundaryEditor.exeを右クリックし「管理者として実行」を選んで起動します。
ウィンドウにの左側にでてくる操作説明を抜粋したのが以下の表です。
操作 | 機能 |
---|---|
左クリック | 境界の点を選択 |
ドラッグ | 点を選択した状態ならば点を移動 点を選択していなければ範囲選択 |
シフト+左クリック ドラッグ |
選択中の点を維持したまま新たな点を選択対象に追加 |
Alt+左クリック・ドラッグ | 選択した点の部分解除 |
Delete | 選択した点を削除 |
ダブルクリック | 点を追加 |
Ctrl+Z | アンドゥー(やり直し) |
Ctrl+Y | リドゥー(やり直しのやり直し) |
中ボタンクリック | 画面のスクロール |
ホイール | 拡大・縮小 |
TouchコントローラのA・X | マーカーを配置 |
TouchコントローラのB・Y | マーカーを削除 |
Touchコントローラを使うと実空間上の位置をエディタ上で確認できます。この機能を使って部屋の壁や障害物など、プレイエリアの端となる位置を平面図で確認しながらガーディアン境界を調整することができます。(ヘッドマウントディスプレイは使用しませんが、Oculusセンサから見える位置にある必要があります。)
初期セットアップではよっぽど綺麗にTouchコントローラを移動させない限り、ガーディアン境界はガタガタになっているかと思います。手始めに不要な点をマウスで範囲選択し、Deleteキーで削除して境界を直線にしてからTouchコントローラで微調整すると良いでしょう。
入手先
海外フォーラムのRedditよりダウンロードできます。
参考情報
Guardian Boundary Editorの紹介映像ではセンサーを対角配置していました。対角配置は二つのセンサーだけで360度トラッキングを設定する効果的な方法です。気になる方は以下の記事を参照して下さい。
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