Oculus Questを強制的にアップデートする
Oculus Questは、新しいファームウェアの配布が開始されてから実際に受け取れるまでに時間がかかりますが、この記事では待たなくても済む方法を説明します。
注意:この記事ではOculus Questのシステムを非公式の方法で書き換えます。勝手アプリをインストールするのとはやっていることが違いってリスクがありますので、何をやっているかを十分に理解した上で試してください。
コマンド操作に慣れた上級者以外は、以下の記事を確認しつつ気長にアップデートが落ちてくるのを待つことをオススメします。
どうしても待てない方だけ、以下に紹介する手順でアップデートしてください。
書き込むファームウェアの準備
ファームウェアをPC上でダウンロードします。URLを調べる方法は今のところ不明で、Reddit等で有志が解析したものを利用します。
ダウンロードするファームウェアは今のバージョンから一つだけバージョンが上がったものを選んでください。サイズから察するにファームウェアは前回からの差分になっており、バージョンを飛ばすとおそらくバージョンアップできません。
fbcdn.netはOculusの親会社であるFacebookがホストするCDN(配信サーバ)です。URLから公式のファームウェアであると判断できます。Oculus Questには改変したファームウェアは書き込めないようになってはいますが、非公式のものを掴まされないようダウンロード元には注意するようにしてください。
ダウンロードしたファームウェはUPDATE.zipにファイル名を変えておきます。
Oculus QuestとPCの接続環境を準備する
以下の記事を参考にして、Oculus QuestのドライバとAndroid Platoform Toolsを利用できるようにしておきます。
準備ができたらadbコマンドとfastbootコマンドが利用できることを確認しておいてください。
Oculus QuestをUSB Update Modeモードにする
まず、Oculus Questの電源ボタンを押し、Oculus Questをシャットダウンします。シャットダウンできたらOculus Questのボリュームボタンの+(プラス)を入れながら電源ボタンを押します。うまくいくとOculus Quest内に見慣れないUSB Update Modeというタイトルのテキスト画面が表示されます。
一般的なスマートフォンと同じく、adb reboot bootloader
でもこのモードに入ることもできますが、アップデートに失敗して起動しなくなったときにパニックにならないように、このボタン操作を使った方法を一度試しておくことをお勧めします。
USB Update Modeモードは、電源ボタンとボリュームボタンでメニューを選ぶことで終了できるほか、電源ボタンを15秒程度長押して電源を切ることでも抜けることができます。
sideloadを使ってアップデートを適用する
- adb.exeの隣に先ほど用意したUPDATE.zipを移動します。
fastboot oem reboot-sideload
と入力します- fastbootはAndroidのブートローダに対して、命令を送信するツールです
- oemはOculus独自のコマンドであることを示しています
- reboot-sideloadはPCからのファイル送信を受け付けるモードに遷移させることを意味しています
adb sideload UPDADE.zip
と入力します- adb sideloadはAndroid Debug Bridgeと呼ばれるデバッグ向けシステムを使ってファイルを送信するためのコマンドです
- アップデートが実行されるので待ちます
- アップデート中はOculus Questの画面に進捗が表示される他、側面のLEDが紫色になります
- アップデートが終わったらOculus Questを再起動します
- ボリュームボタンでメニューを操作できます
- 電源ボタンが決定です(やや長押し
万が一起動しなくなったら
先ほどのUSB Update ModeからFactory Reset(Oculus Questを工場出荷状態に戻す)を選び、Ouclus Questのデータを全て消去します。これでもだめなら修理行きを覚悟した方が良いでしょう。
まとめ
Oculusが開発や修理に使っているであろうfastbootを使ってシステムをバージョンアップする方法を紹介しました。
書き込むバージョンを間違えると、最悪システムが起動しなくなったりするので、作業は慎重に行ってください。
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