ぶっちゃけOculus RiftとHTC VIVEはどっちが売れているのか

2018年2月24日

コストパフォーマンスが良いOculus Riftとルームスケールの真価を発揮できるHTC VIVEの、どちらが実際売れているのかについて調べてみました。

両者の販売台数を比べたレポートはいくつかありますが、そもそもOculus RiftとHTC VIVEでは直販の位置付けが異なるなど、販路や国の偏りの都合で単純に比較するのが難しく、信頼性があるとは言えません。

ではどうやって両者を比較すれば良いのでしょうか。

実際の稼働状況を見る

販売数の比較では無く、実際の稼働数を比較するとどうでしょうか。実は世界最大のVRゲームプラットフォームでもあるSteamでは、ユーザがどのようなハードウェアを使っているのかについて、定期的にレポートを出しています。

世界最大のVRマーケットSteamVR

では内容を見てみましょう。

稼働状況の概要

2018年1月の時点では以下のような割合になっています。

表にすると以下のようになります。Oculus Rift DK2は開発キットなので Oculus Riftファミリにカウントするのは微妙ですが、プラットフォームの比較と言うことで合計しています。

プラットフォーム 割合
Oculus Rift 合計 47.87%
うち Development Kit2 (1.78%)
HTC VIVE 46.96%
Windows Mixed Reality 5.17%

単純にOculus RiftとHTC VIVEを比較すると、約2%ほどの僅差でHTC VIVEが上回っていますが、Oculus Rift DK2を入れると順位が逆転します。SteamVR上ではほぼ互角と言って良いでしょう。

Oculus Riftの急激なシェア拡大はなぜ起きたのか

上記のグラフは2017年8月から2018年1月の間の推移を表しています。よく見ると10月~11月の時期に、Oculus Riftの割合が急激に上がっています。これはどういうことなのでしょうか。

当初はHTC VIVEが圧倒していた

PCのVRを最初に世の中に送り出したのはOculus Riftの方でした。しかしながら、VRの真価を発揮するルームスケールとモーションコントローラに最初に対応したのはHTC VIVEの方です。そのため、HTC VIVEは発売後Oculus Riftを圧倒し、VRをやるならHTC VIVEでしょ、という時期がしばらく続いていました。

その後、Oculus Riftも複数センサ配置によるルームスケールとモーションコントローラであるOculus Touchを後追いで出しました。これらは高い評価を得たものの、HTC VIVEと一線を画しているわけでは無いため、その空気が大きく変わることはありませんでした。

値下げの発表と品不足

その空気が一変したのは2017年のサマーセールです。夏頃に突如期間限定で大幅な値下げが発表されました。そこで、値段を理由に様子見をしていたユーザが一気に殺到しました。

ところが、Oculusは値下げの効果がそこまであるとは想定していなかったため、急激な品不足になりました。ちょうどこの頃Oculus RiftとOculus Touchの別売パッケージからセットパッケージに切り替えるタイミングであったこともあり、発送に一ヶ月以上の遅延が生じていました。

パッケージの切り替えが終わり、購入者に行き渡りだしたのがちょうどグラフの変化点である10月~11月、というわけです。また、期間限定価格だったのが正式な価格になったのもこの頃です。

つまり、値下げによってOculus Riftはシェアを巻き返したことになります。

Windows Mixed Realityは早くも息切れか

Windows Mixed Realityのシェアは5.17%となっています。発売直後にブーストがありましたが、その後割合を維持している物のあまり増えていません。

これは、初期に珍しい物好きのユーザが買ったり、そもそもSteamVR対応がベータ版なので、他の用途に使われているなどの要因があるのかもしれません。

とはいえ、投げ売りが一部始まっているようですし、あまり未来は明るくないように見えます。

Steamの調査結果はどの程度参考になる?

この調査結果はどこまで鵜呑みにすれば良いのでしょうか。この結果からは見えない要素を考察してみます。

Oculus Riftが優位かもしれない点

Oculus RiftはOculusだけで閉じたプラットフォームが構築されています。Oculus Rift専用のストアが有り、セットアッププログラムやランチャーからシームレスにつながっています。OculusのストアにはSteamVRにもあるアプリはもちろん、Oculus Rift独占のアプリも配布されており、これだけで全てが完結します。このことから、Oculus Riftの全ユーザがSteamVRを利用しているわけでは無いと考えられます。

一方HTC VIVEにもSteamにアクセスできない国向けにVIVE Portと呼ばれるストアがありますが、こちらはあまり普及していません。HTC VIVEの標準ストアプラットフォームはSteamVRであり、非常に多くの割合のユーザがSteamVRを使っていると考えられます。

このことから、調査結果に現れないユーザが一定数いて、SteamVRの外で完結してしまうOculus Riftの方が実際のユーザは多い可能性が十分にあります。

2018年1月の時点でHTC VIVEとの割合が同じぐらいですから、既にOculus Riftの方がシェアを上回っているかもしれません。

HTC VIVEが優位かもしれない点

HTC VIVEは早くからBusiness Editionと呼ばれる業務用のバージョンを積極的に展開してきました。そのため、VRアミューズメント施設で利用されているのはほぼHTC VIVEになっています。Oculus Riftにも最近同様のバージョンが追加されましたが、アミューズメント施設用途ではHTC VIVEの方が普及していることに疑う余地はありません

とはいってもPC VR自体のシェアはそこまで高くない

PC VRは高性能なゲーミングPCと効果なVRヘッドセットが必要で有り、そもそも敷居が高いです。

そのため、スマートフォンを利用するGearVRや、ゲーム機シェア1位のPlayStation4にVR周辺機器を追加したPlayStationVRの方が、よりシェアが高くなっています。

まとめ

Steamのレポートを見ることで、主にゲーム用途で使っているユーザについて、Oculus RiftとHTC VIVEどちらを使っている人が多いのかを知ることができました。両者はほぼ半々で僅差ですし、値下げやキラーソフトの登場によって、今後もシェアが大きく変わる可能性は十分にあります。

どちらを買おうか迷ったときに、「売れている方を買う」のは当分基準として使えないと言えます。

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