HTC VIVEが広い部屋に向いている理由4つ

2017年9月29日

HTC VIVEはルームスケールを売りにしているVRプラットフォームです。つまり、広めの部屋での利用を想定しており、その場合に真価を発揮できます。Oculus Riftと比べながら具体的にどういう点が広い部屋に適していているのかを説明していきます。

初めからルームスケールに必要な物が全て入っている

Oculus Riftでは広めの部屋で360度トラッキングを利用する場合、3つめのトラッキングセンサーを追加購入することを推奨しています。HTC VIVEは初めから入っている2つのベースステーションでかなりの広さをカバーすることができます。

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トラッキング方式が違う

HTC VIVEとOculus Riftではそもそもヘッドマウントディスプレイ部分の位置検出方法が違います。

Oculus Riftの場合

Oculus Riftでは、PCからUSBで接続されたトラッキングセンサーがヘッドマウントディスプレイの位置を検出します。端的に言えば、PCにWebカメラがつながっており、画像を解析していると考えて下さい。

実際にはヘッドマウントディスプレイ側に多数のLEDが埋め込まれており、この位置を追跡しています。

Photo courtesy iFixit (CC-BY-NC-SA)
Photo courtesy iFixit (CC-BY-NC-SA)
Touchコントローラを1つのセンサーのみがトラッキングした場合のトラッキング範囲
Touchコントローラを1つのセンサーのみがトラッキングした場合のトラッキング範囲

HTC VIVEの場合

HTC VIVEの位置トラッキングシステムであるLight Houseは方法が真逆になっています。つまりヘッドマウントディスプレイ側が周囲の状況を解析します。それを手助けするための機器としてLight Houseベースステーションを設置します。

vive-tracking

Light Houseベースステーションの中にはLEDとモーターが入っており、Light House(=灯台)のように回転させながら周囲に光をまき散らします。これをヘッドマウントディスプレイ側が検出し位置を把握しているというわけです。

違いによってどういうメリットがあるか

以下の理由により、HTC VIVEのLightHouse方式の方がより広い範囲をトラッキングできます。

検出距離が違う

HTC VIVEのLightHouse方式の方が光を遠く、かつ部屋全体に届けられるのに対して、Oculus Riftの方はヘッドマウントディスプレイのわずかな光を検出するのみです。これにより、LEDを検出できる限界距離が圧倒的に違ってきます。

設置の自由度が高い

Oculus RiftのセンサーはPCとUSB 3.0で接続しなければ行けません。USB 3.0はケーブル超の制限も厳しく、ケーブルも太いためPCからセンサーを離れた位置に設置する難易度は比較的高めです。

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一方LightHouseのベースステーションは電源のみ接続すれば動作します。使わないときに待機させるためPCから制御しますが、Bluetoothで無線接続するだけのため、設置の自由度は大分高くなっています。ただしベースステーションの方が重量が重いため、固定の難易度は若干上がります。

またモータは可動部品であるため、若干故障率は高めです。とは言っても国内で修理・サポートが受けられるためあまり気にしなくても良いかもしれません。

駆動音も多少します。使わないときはスタンバイ状態にできますし、使用中はイヤホンをしますから、この点もそんなに問題にはならないでしょう。

バックパックPCを利用できる

前述の通りOculus Riftではヘッドマウントディスプレイの他にトラッキングセンサーもPCにケーブルで接続する必要があります。つまり、トラッキングセンサーを設置したままPCを自由に動かすことはできません。

一方HTC VIVEの場合、PCとケーブル接続するのはヘッドマウントディスプレイのみです。つまり、電源さえ確保すればPCを持ちながら自由に移動することができます。この特性を利用し、バッテリーを内蔵したリュックサックのように背負うVR用の小型PCが販売されています。

主にアミューズメント施設で利用するための物であるため、価格は比較的高価です。ただ、これまで大幅なセールが実施されたこともありますから、アーキテクチャが一新されるタイミングを狙って購入してみるのも良いかもしれません。

もちろんある程度の性能があるノートPCでも代用できますが、このようなバックパックPCの方がバッテリーが長持ちするような工夫がされています。

無線周辺機器が豊富

HTC VIVEは協業が盛んであり、周辺機器も多く存在します。そのおかげでPCとヘッドマウントディスプレイ間を無線化する周辺機器も用意されています。

電池も6時間持ち、遅延もほとんど感じられないことから非常に人気の商品になっています。

そのため品薄で入手困難です。また日本の無線認証がまだ取得されていないため、そこまで考慮すべき事柄では無いかもしれません。

まとめ

部屋が一定以上の広さになるとHTC VIVEが明らかに有利になってきます。Oculus Riftは3m 四方程度のプレイエリアが適切と言われていますから、それ以上の広さの部屋で使う予定がある場合はHTC VIVEが有力な候補になるでしょう。

部屋が狭い場合はあまりトラッキング方式の違いは決め手にならないかもしれません。