Windows10がVRに最適な理由・まだ間に合う無料アップグレード

2017年10月3日

PCでVRを扱うなら必ずWindows10を使うべきです。以下その理由を挙げ、最後に無料アップグレードの方法を紹介していきます。

DirectX12が使える

DirectXはWindows上でゲーム・マルチメディア関連機能を扱うAPI(手法)の総称で、DirectX12はその最新バージョンになります。この最新のDirectX12はWindows10以降でしか使えません。またゲーム専用機であるXboxOneでも標準の機能として利用されています。

DirectX12では全バージョンから3Dグラフィックスの描画機能が大幅に強化されました。この中で一番のメリットは、描画時のCPUの負担が軽くなる点です。

VRはGPUもCPUも駆使しますから、処理を軽くするDirectX12の恩恵はとても大きいです。

最新のグラフィックス機能が使える

Asynchronous Spacewarp(ASW)非同期再投影/Asynchronous Reprojectionといった最新のVR描画技術もWindows10が最も効率よく動作します。これらは単なる3D描画と同時にGPGPU(DirectCompute)による計算も併用する場合があるからと推測します。

厳密にはASWはWindows8以降、非同期再投影はWindows7以降が最低動作環境になっています。

ゲームモードが使える

Windows 10のCreators Updateからゲームモードと呼ばれるモードが搭載され、その後Fall Creators Updateでさらに強化されました。

Windowsは複数のアプリケーションを動かすマルチタスクのOSですので、普段は起動している各プログラムがある程度平等に動作するようにCPU/GPUの計算資源を割り振っています。(フェアスケジューリング)

一方ゲームモードを有効にすると、このWindows本来の資源配分のポリシーを変え、前面で動作しているゲームアプリケーションに優先的に計算資源を割り振るようになります。結果としてゲームアプリケーションから見たPCの性能が向上します。

VRはパフォーマンスのぶれにシビアですから、このように他のプログラムに邪魔されない仕組みはとても有用です。邪魔が入って一瞬画面の描画が遅れると、没入感が損なわれてしまいます。

ゲームモード導入当初はVRとの相性の悪さも指摘されていましたが、今はほぼ改善されているようです。

VRは前面で動作しているアプリケーションだけでは無く、サービスとして起動しているバックグラウンドのプログラムとの協調動作が必要で、ゲームモードの思想とあまりかみ合ってかったのですが、適切に動作するよう修正された模様です。

ただし、依然相性の悪いゲームは一部存在するようですから、動作が怪しい場合はゲームモードをオフにする必要もあるかもしれません。

一部ソフトはWindows10にしか対応していない

VRデバイス各社がWindows10での利用を推奨しています。Windows8.xやWindows7をサポートしていないわけでは無いのですが、ソフトによってはWindows10のみで動作すると表記されているものがいくつかあります。特にOculus Storeに多く、そのようなソフトは「Windows10 Required」と書かれていますので、注意して下さい。

Windows MRが使える

Oculus RiftやHTC VIVEを使う場合には関係ありませんが、MicrosoftもVRのプラットフォームを持っています。このWindows Mixed Reality対応のヘッドセットを使う場合は、必ずWindows10のFall Creators Update以降が必要です。

まとめと無料アップグレード

このようにVRを使う上ではWindows10の利用はほぼ必須です。多少面倒でもWindows10にアップグレードすべきでしょう。

以前はWindows7もしくはWindows8.xを使っていれば、Windows10に無料でアップグレードできましたが、今はそのキャンペーンは終了しています。が、終了しているのは公式に、です。

非公式にはまだWindows7もしくはWindows8.xからWindows10に無料でアップグレードできます!

方法は単にWindowsの公式ページからメディア作成ツールをダウンロードし、アップグレードを選ぶだけです。

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