VRにはどんな種類があるの?必要な金額は?

2016年11月23日

VRヘッドマウントディスプレイの種類はピンからキリまであり、価格も大きく差があります。段ボール製で動画向けの無料のものから、没入感が高く10万円以上するものまであります。

また、映像を作り出すコンピュータも普通のスマートフォンから最高級のゲーム用PCと幅が広いです。

ここでは、VRに興味はあるけど、「どれだけお金をかければ何ができるのか?」がピンとこない人向けに、何が違うのかをまとめていきます。

以下がざっくり比較表です。

必要金額 VR製品 VR以外の
追加必要金額
(持っていない場合)
機能
位置
トラッキング
表示遅延 モーション
コントローラ
0円

5,000円
Google Cardboard
ハコスコ
スマホ用VRゴーグル
一般的な
スマートフォン
× × ×
8,800円

14,000円
GearVR
Daydream
35,000円~
(GalaxyS6/S7/S8)
70,000円~
(Pixel)
× ×
25,000円

40,000円
Oculus Go
スタンドアロン型VRゴーグル
0円 × ×
54,000円

60,000円
PlayStationVR 30,000円
(PS4)
or
52,000円
(PS4 Pro)
45,000円

65,000円
Windows Mixed Reality 50,000円~ (PC)
50,000円

84,110円
Oculus Rift
HTC Vive

表の見方

必要金額

VRを体験するために必要となる金額を、一番左端の必要金額にまとめています。

オプションを何も買わなければ一番安い金額、モーションコントローラ等のオプションをそろえると高い方の金額になると考えてください。

基本的にそのVR製品の能力を最大に引き出そうとすると高い方の金額になります。

VR製品

ベースとなるVRヘッドマウントディスプレイの製品名称とそのプラットフォームです。レンズ付きゴーグルと必要機材が組み合わさったものです。

VR以外の追加必要金額

VRヘッドマウントディスプレイやモーションコントローラ以外に、必要となる機材価格の目安です。

すでに対応スマートフォンやゲーム機、PCを持っていれば0円で済みます。持ってない場合は必要金額からさらにこの分の投資が必要です。

機能

そのVR製品のプラットフォームでオプションをそろえると、最終的にどういうことができるようになるのかを示します。つまり必要金額の最大金額を払った時の機能です。

位置トラッキング

位置トラッキングとは頭が空間のどの位置にあるのかをVR機器が認識するための機能です。この機能がなくても頭の向きは検出できるため、辺りを見渡すようなことは最低限できます。

位置トラッキング機能があれば、頭を前後左右に水平に動かしても映像が違和感なく追従します。また、ルームスケールと呼ばれる広い範囲のトラッキングに対応していれば、歩いたりしゃがんだりしても違和感なく映像が追従します

没入感を高めるためには非常に重要な機能です。

表示遅延

VR機器が検出した頭の向きや位置を映像にどれだけ遅れなく反映できるか、が表示遅延です。遅延が大きいと違和感が生じて没入感が損なわれるのはもちろん、その違和感に脳がついていけなくなりVR酔いを引き起こす原因になります。表示遅延が大きい環境はあくまでもお試しであると考えて下さい。

VR酔いを防ぐための基礎知識

頭をあまり動かさずに前方だけを眺めるソフトであれば重要度は低くなりますが、利用用途は非常に限られてしまいます。

モーションコントローラ

モーションコントローラはその名の通り、現実の手の入力をVR空間に反映させるため機材です。古典的なゲームパッドやマウス、簡易リモコン等でもVRは楽しめますが、モーションコントローラがあるとVR空間に入り込んでいるかのような感覚を得ることができます。

各VR製品の比較

Google Cardboard、ハコスコ、その他スマホ用VRゴーグル

Google Cardboard、ハコスコ、その他スマホ用VRゴーグルは、対応スマートフォンを選ばない簡易ヘッドマウントディスプレイです。

Cardboard、ハコスコはその名の通り紙でできており非常に安価です。もう少しお金を出せば、装着感や見た目にこだわったプラスチック製のゴーグルも多数販売されています。

センサーはスマートフォン内蔵の6軸センサのみで頭の方向のみを映像に反映します。専用コントローラも存在しないため、タッチパネルで通常通り操作して特別なVRモードに入って鑑賞するようなソフトが多いです。がっつりしたゲームには向きません。

一方、VR動画を鑑賞する目的に絞るとコストパフォーマンスは高いといえます。

Google Cardboard規格の段ボール製ゴーグル

Google CardboardはGoogleが提唱した、VRアプリケーションや対応ヘッドマウントディスプレイを作るための規格です。

その中で日本で有名、かつ安い代表的な物としてハコスコがあります。商品は段ボールとレンズで構成されており、自分で組み立てます。

携帯性重視のメガネ型ゴーグル

VRグラスと呼ばれるジャンルのこの製品は周囲に遮蔽物がありません。そのため没入感は他の製品に劣りますが、折りたたんで持ち運びやすくなっています。VRというよりも3D立体視をちょっと試したり、友達に見せるのに適した製品です。

ヘッドマウントディスプレイ型ゴーグル

完全に視界を覆いつつ、プラスチックやラバー製クッションを備え、耐久性や装着感を高めたジャンルの製品です。

値段は他の物に比べて少し高いですが、多種多様な機種が存在し、新機種も次々と出てきています。

初期の頃は価格も高く付け心地も悪かったのですが、最近はその点も安心な製品が増えてきています。また、リモコンが付いていたり、ベルトや目の間の距離を調整する機能がついている製品もあります。

2017年10月現在で売れ筋なのは以下の製品です。とりあえずVRがどんな物か試してみたい、VR動画を見たい、といった場合は有力な選択肢になるはずです。

各機種ともiPhoneの対応機種は明記されていますが、Androidは画面サイズがざっくり書かれているのみです。製品レビューに購入者の方が動作報告を書いていますので、心配な方はそちらを参照すると良いでしょう。

Samsung GearVRとGoogle Daydream

GearVRとDaydreamは、それぞれSamsung・Googleにより提供されているAndroid用のVRプラットフォームです。一般的なスマートフォン用のプラスチックVRゴーグルを発展した形になっており、表示遅延を抑えたりグラフィックスの品質を高めるなどソフトウェア的な最適化が行われています。

一見、一般的なマートフォン用のプラスチックVRゴーグルと変わらないように見えますが、体験は別次元といってもよいでしょう。

ただし、スマートフォンから購入するとなるとそれなりの価格になってしまうため、もともと対応スマートフォンを持っていた人が購入を検討するべきプラットフォームと言えます。持ってない人も、中古品や白ロムをうまく活用すれば安価にそれなりの環境をそろえることはできます。

また、これより上のランクのVR製品は、体験がさらに良くなる半面、ヘッドマウントディスプレイ部からケーブルが出る形になります。これはスマートフォンなどの携帯デバイスではグラフィックスの描画性能が追いつかないためです。

コードレスで使えるVRプラットフォームとして見ると、バランスが取れた良いものですので、より上のランクの製品を買いなおすとしても、これはこれで持っていても損はないかもしれません。

プラットフォームの活発さでは早くに発売されたGearVRが勝っており、Daydreamはまだまだこれからです。また、Daydreamは日本ではまだ販売されていません。

Oculus Goとスタンドアロン型VRゴーグル

スタンドアロン型VRゴーグルはそれ自体がVR機器として単体で成立しており、追加の機器を必要としないジャンルの製品です。できることはSamsung GearVRやGoogle Daydreamとほぼ同じですが、対応するスマートフォンが無い場合には安く同等の環境を構築することができます。

これまで、このジャンルの製品はコンセプトモデルだけで製品が存在しなかったり、製品が存在しても中国製のできが悪い製品しかありませんでしたが、2017年10月にOculusがついにこのジャンルの製品Oculus Goを発表しました。

発売は2018年初頭となっており、現時点では入手できませんが、この手のケーブルが無く安価な製品を求めている場合は、発売されるまで待ってみるのが良いでしょう。

PlayStation VR

PlayStationはご存知ソニー製の人気ゲーム機です。PlayStation VRはそんなPlayStation4の周辺機器として用意されたVRプラットフォームです。

体験の品質はPCのVRプラットフォームには劣るものの、位置トラッキングとモーションコントローラに対応しており、何もないところから買い揃えるのであれば、コストと体験のバランスに優れたVRプラットフォームになっています。

ただ、記事執筆(2017年8月)時点ではプレミア価格がついて品薄が続いており、入手性に難があります。また、ソニーが許可したコンテンツがしか利用できないため、勢いのあるインディーズ方面や年齢制限のあるコンテンツの幅は狭くなっています。

コンテンツが今後どれだけ用意されるかもカギなっており、興味のあるソフトが発売されるまでは様子を見るのもよいかもしれません。

Windows Mixed Reality

Windows Mixed Reality(Windows MR)はWindowsのMicrosoftが提唱するプラットフォームです。

Windows MR対応のデバイスは、MicrosoftではなくPCの販売で有名な各種メーカーが開発・販売していますが、基盤となる技術もMicrosoftが提供した物を利用しています。

Windows Mixed Realityとは?

視野角や解像度、ヘッドマウントディスプレイの重量など仕様にバリエーションがあり、価格も異なります。ある程度高性能のPCを持っている場合はコストパフォーマンスが高い選択です。

Windows Mixed Reality全ヘッドセットのスペックをOculus/VIVEも含めて比較する

まとめ

手持ちの機器をうまく使えば1000円程度でVRを体験することができますが、最高のものを全部そろえようとすると軽く20万円近いお金がかかります。まずは、安いもので感触を確かめて、徐々に高い製品に手を出していくのが良いでしょう。

ただ、大抵の人は一番高いOculus RiftやHTC VIVEに手を出すことになりますので、お金に余裕があるのであれば、お店で体験してみて、これらのPC VRを買うこと初めから検討してみるのが手っ取り早いかもしれません。

Oculus Rift と HTC VIVE を画質・価格・コントローラなど全方位で比較する